アルセーヌ・ルパン
怪盗紳士
ジュスタン・ガニマール
ルパンを追う警部
“わたし”
ルパンの伝記作家(作者ルブラン自身)
エルロック・ショルメ
イギリスの探偵。住まいはパーカー街219。シャーロック・ホームズのアナグラムであるため、邦訳ではそのように訳される
ソニア・クリスチノフ
ロシア少女
ビクトワール
善良な初老の女。又、ルパンの乳母でもある。
フォルムリー
予審判事
デュドゥイ
国家警察部部長
ルノルマン
国家警察部部長 デュドゥイの後任
ウェベール
国家警察部副部長
ドン・ルイス・ペレンナ
スペイン貴族にしてフランス外人部隊の英雄(「プレンナ」と表記する場合もある)
パトリス・ベルバル
大尉
デマリヨン
警視総監
バラングレー
首相
テオドール・べシュ
刑事
名前の表記をめぐって
日本では原題、主人公の名前、本の内容を日本的に翻訳(場合によってはプロットのみを換骨奪胎して翻案)することがあるためだれがいつ初訳したのかは特定することは困難である。
フランス語をあえてカタカナ表記する場合、現在の慣習では「Lupin」は「リュパン」とされることが多いと思われるが、それほど外来音になじみのなかった時期に日本に紹介されたこともあって、命名者は不明(一説には上田敏。保篠龍緒説もある)ながら昔から「アルセーヌ・ルパン」として紹介され、親しまれてきた。現在でも、東京創元社他一部を除いて表記としては「アルセーヌ・ルパン」が主流となっている。
ルパン表記
訳者、保篠龍緒が以下の通り翻訳した。保篠龍緒はこの後も何度もルパン全集を手がけ、日本のルパン翻訳史において長い間スタンダードの地位を保つ事になる。保篠の邦題があまりに見事だったため、現在の各社から出ているルパンシリーズの邦題も保篠訳に倣う事が多い。
大正7年、金剛社 アルセーヌ・ルパン叢書 「怪紳士」「怪人対巨人」「奇巌城」「813」他全9巻
大正10年、博文館 探偵傑作叢書 「虎の牙」「水晶の栓」
昭和4年、平凡社 ルパン全集・怪奇探偵 「三十棺桶島」「バルネ探偵局」「ルパンの告白」「八点鐘」他全12巻(別巻2巻)
昭和30年代になり、南洋一郎が児童向けに翻案。また、南は本名の池田宜政名義でもルパン全集を翻訳している。
昭和33年、ポプラ社 怪盗ルパン全集 「奇巌城」「怪盗紳士」「古塔の地下牢」「黄金三角」他全15巻(後に30巻にまで改訂。現在は20巻に縮小・南洋一郎名義)
昭和43年、ポプラ社 アルセーヌ・ルパン全集 「怪盗紳士」「恐怖の島」「緑の目の令嬢」他全20巻(池田宜政名義)
また、訳者・詩人の堀口大學が新潮社より以下の通り翻訳。2006年現在においても最も手に入りやすいルパン全集となっている。
昭和34年、新潮文庫 ルパン傑作集 「813」「続813」「奇岩城」「ルパン対ホームズ」「バーネット探偵社」他全10巻
偕成社から、複数の訳者により原文に忠実な完訳でシリーズ全作品を網羅した全集が刊行。2006年現在最も完全な全集として版を重ねている。またこの全集には、ルパンシリーズに入らないルブランの他の著作も5冊、「別巻」として組み込まれている。
昭和56年、偕成社 アルセーヌ・ルパン全集 「怪盗紳士ルパン」「813」「続813」「金三角」「八点鐘」「バール・イ・ヴァ荘」「特捜班ヴィクトール」「ルパン最後の事件」他全25巻
昭和57年、偕成社 アルセーヌ・ルパン全集別巻 「女探偵ドロテ」「バルタザールのとっぴな生活」「三つの眼」「真夜中から七時まで」「赤い輪」全5巻
ルパン生誕100周年を機に、訳者平岡敦が同年フランスで刊行されたルパン全集を底本に早川書房から新訳を刊行中。ルパンシリーズ全21冊を、1年に2冊、10年計画で刊行予定。完訳の文庫版としては最新訳であり、シリーズ全作を網羅する予定である事から、初の文庫版完訳完全全集になることが期待されている。
平成17年、ハヤカワ・ミステリ文庫 「怪盗紳士ルパン」「カリオストロ伯爵夫人」「奇岩城」「水晶の栓」以下続刊予定
リュパン表記
訳者、佐佐木茂索が以下のとおり翻訳した。
大正13年、随筆社のルブラン全集「強盗紳士アルセエヌ・リユパン」「リユパンの勝利」
昭和4年、改造社『アルセエヌ・リュパン』
また昭和34年-昭和35年、石川湧・井上勇らによる東京創元社『アルセーヌ・リュパン全集』全12巻が現在の創元推理文庫版(「怪盗紳士リュパン」「リュパン対ホームズ」「リュパンの告白」「リュパンの冒険」他全16冊)の元となった。
ホームズと著作権
原作者
『怪盗紳士ルパン』の中の短篇「遅かりしシャーロック・ホームズ」では、かの名探偵シャーロック・ホームズと対決させたが、コナン・ドイルの厳重な抗議にあったため、ルブランは「遅かりしシャーロック・ホームズ」を含め次の『ルパン対ホームズ』(邦題)以下一連の作品ではホームズの名前をアナグラムにした「Herlock Sholmès(フランス語の発音エルロック・ショルメ)」という別人にした。またワトスンはウィルソンという別人にした。シャーロック・ホームズシリーズ#ルパン対ホームズも参照。
日本語訳
古くから日本の翻訳では、訳者が著作権者に無断でエルロック・ショルメ(フランス語の発音を無視しエルロック・ショルメスと翻訳)をホームズの名に替えてきた。ただしウィルソンはそのままでワトスンにはしない。現在でもこれは慣習となっていて、日本で出版されているルパンシリーズの「ショルメ」はほとんど「ホームズ」に改変されている。
江戸川乱歩や西村京太郎が自作の中で、明智小五郎とルパンを対決させ、冒険小説で有名な南洋一郎(池田宣政)も、自分の作品に登場させたり、少年少女向け編訳版全集に模作を紛れ込ませたりしている。
モンキー・パンチ原作の漫画『ルパン三世』の主人公は、アルセーヌ・ルパンの孫という設定になっている。最初の計画ではあまりの怪盗ぶり故、愛称として世間で「ルパン三世」と呼ばれているという設定だったが、担当編集者から「そんな面倒くさい設定にするな」と言われ、わかりやすくアルセーヌ・ルパンの孫という設定になった。
『ひょっこりひょうたん島』でも、アルセーヌ・ルパンの孫の孫として「アルセーヌ・クッペパン」というキャラクターが登場した事がある(時代的には『ルパン三世』以前である)。
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