ロシアにおいて、政府が芸術を統制したのはソビエトが最初ではない。ロシア帝国も秘密警察を持ち、全ての出版物を検閲しており、ロシアの芸術家はこのころから検閲をすり抜けつつ発言する術を身につけていた。これらは結局、ソビエトにそのまま(しかも強化された形で)引き継がれた。
ロシア芸術における社会主義リアリズムの源流は、19世紀の新古典主義にさかのぼる。またロシア文学やロシア美術の写実主義において、広大な帝国の農村で貧窮する人々を描いた作家たちにも重要な関連がある。なかでも、マクシム・ゴーリキーの文学芸術に関する哲学が社会主義リアリズムの理論に大きな影響を与えた。彼の作品『母』(1907年)が最初の社会主義リアリズム文学とされ、かれの評論『社会主義リアリズムについて』が「ソビエト芸術」の必要性を論じた。
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西側諸国では、第二次世界大戦後、世界の芸術界への社会主義の浸透に脅威を抱いたアメリカが、CIAやその傘下の「文化自由会議」などを用い、世界各国に抽象表現主義やポップアートなどアメリカの現代美術や、アメリカ文学を普及させる資金援助や工作を行った。これが本当に効果があったのか不明であるが、次第に多くの西側の芸術家たちのうち、左翼とされた者達も社会主義や硬直化した社会主義リアリズムから距離を置き始めた。